オープンソースプロジェクトの商標問題に対して包括的に対応する「オープンソース商標イニシアティブ」を立ち上げ

オープンソースの普及、啓蒙活動を推進する一般社団法人オープンソース・グループ・ジャパン(理事長:佐渡秀治)は、オープンソースプロジェクトが商標の登録と適切な管理を行うことを支援するプロジェクトとして、弁理士および弁護士らの参画の上で「オープンソース商標イニシアティブ」(Open source TradeMark Initiative:OTMI)を立ち上げましたので、ここでお知らせいたします。

オープンソースプロジェクトにおいて適切な商標の登録と管理は、その自由で公正な発展のために重要かつ不可避の問題でありますが、商標に関する権利は、著作権とは異なり、作品の制作をもって発生するものではなく、各国の特許庁において商標を出願し、登録が認めらなければなりません。この商標の登録とその後の管理をプロジェクトの管理者が自ら行うのは容易ではなく、これらを適切に行うには、然るべき資格を持った弁護士または弁理士に対応させることが必要となります。また登録までに幾ばくかの費用を必要とし、さらにその維持にも幾ばくかの費用を必要とします。さらに、商標権は権利者に対して排他的かつ独占的に商標を使用できるという強力な権利を与える制度であり、その管理と運用には法的なノウハウを必要とします。

そこでオープンソース商標イニシアティブでは、下記の取り組みを行う予定としております。

  • 1. 商標登録の啓蒙と登録のための金銭を含む支援
  • 2. コミュニティ向けの標準的な商標利用許諾ガイドラインの作成
  • 3. 係争への積極的介入
  • 4. コミュニティからの委託または寄贈を受けて、自ら商標を取得、管理、運用

* プロジェクトの取り組みの詳細は、下記のページで公開されています。
http://opensource.jp/trademark/

オープンソース・グループ・ジャパンでは、オープンソース商標イニシアティブでの取り組みにより、オープンソースの開発者から使用者まで全ての関係者が安心して自由で公正な商標の利用が行える環境になることを目指しています。

■オープンソース・グループ・ジャパンについて

一般社団法人オープンソース・グループ・ジャパンは、オープンソースソフトウェアまたは自由なソフトウェアの普及、啓蒙活動を推進とオープンソースプロジェクトに対する様々な障害から活動を保護するための活動を行い、オープンソースコミュニティの健全な発展に寄与することを目的とした団体です。2000年8月に任意団体として結成され、2020年9月に一般社団法人へと改組しました。URL: http://opensource.jp/